乳がん患者に高麗人参が使えないのはなぜ?

乳がんの原因

乳がん患者のおよそ5%は遺伝が原因とされています。
しかし、遺伝的要因で起る乳がん以外の原因は、複数の要因が重なることによって、乳がんの発症リスクが高まると考えられています。
そこで今回は、乳がんの発症リスクを上げる可能性のある要因を3つご説明します。

1.飲酒、喫煙
適切な量であれば問題はないのですが、アルコールの過剰摂取は細胞の変異を起こす可能性が高めます。
細胞の変異はがん細胞の増殖を促すリスクがありますので、結果的に乳がんのリスクも高めます。
喫煙もアルコールの過剰摂取と同じく、ガン細胞の発生リスクを高めると考えられています。
実際に、喫煙者は禁煙者のおよそ4倍も乳がんになるリスクが高いといわれています。

2.肥満
高脂肪、高タンパク質、高カロリーの食生活は肥満を引き起こし、ホルモンバランスを崩す大きな原因となります。
ホルモンバランスが崩れると乳がんの要因ともされているエストロゲンの分泌が優位になり、乳がんのリスクが高まります。
あらゆる研究結果でも、肥満女性は普通体型の女性に比べて乳がんを発症する確率が高いという結果が出ています。

3.女性ホルモンの影響
乳がんのリスクを高めるといわれるホルモンに「エストロゲン」があります。
女性は妊娠をすると、女性ホルモンの「プロゲステロン」という女性ホルモンが優位になります。
これにより、乳がんの原因ともなる「エストロゲン」の分泌が抑制されます。
ですから、妊娠・出産経験のある女性はそうでない女性と比べて乳がんリスクが低くなるのです。

乳がん患者に高麗人参が使えない理由

高麗人参には体に良い栄養成分がたくさん入っているので、体調を崩しているときや病気のときには積極的に摂りたいと思いますよね。
しかし、乳がん患者に高麗人参は控えるように注意喚起されています。
その理由は、高麗人参が持つ女性ホルモン様作用にあります。

上記でも述べたように、女性ホルモンの「エストロゲン」は乳がんのリスクを上げるホルモンだといわれています。
その理由は、乳腺組織や子宮内膜組織など乳がんが発生する組織は、エストロゲンの作用によって増殖が促されることがあるからです。
ですから、乳がん患者には大豆イソフラボン系のサプリメントなども禁止されています。
大豆イソフラボンは女性ホルモンとよく似た働きを持つといわれているので、摂取することでエストロゲンの分泌を促してしまう可能性があるからです。
高麗人参も大豆イソフラボンと同じ作用を持つと考えられている理由から、乳がん患者には摂取を控えることを推奨されています。
ちなみにアメリカでは、乳がん患者は高麗人参の摂取は避けるべきという意見が一般的です。

高麗人参が女性ホルモンと似たような働きを持つことは様々な臨床試験でも明らかになっています。
例えば、高麗人参の摂取が更年期障害の症状の改善に効果的であったり、高麗人参の摂取後に閉経後の膣出血が起きたり、男性の乳房腫大が起きたりなど、エストロゲン様作用によるものと考えられる結果がいくつも出ています。
また、乳がんの培養細胞を使った実験で、高麗人参に含まれるジンセノサイドがエストロゲン受容体に結合することで、乳がん細胞の増殖を促すという実験結果も報告されています。

このような結果からも、乳がん患者は高麗人参の摂取は控えた方が良いといえます。
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